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DMP「cosmi」を提供しているadingoが、株式会社モデューロにDMP「AudienceOne」について聞いてきました!

2014.07.10 6491view
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デジタルマーケティング領域の様々なプレイヤーと積極的な提携を行い、日本のデジタルマーケティングを牽引するDACグループ。今回はそのDACグループの中にある様々なサービスの中でもリリース直後から導入社数を大きく伸ばし続けるDMP「AudienceOne」について、昨年設立された株式会社モデューロに伺い詳しく聞いてきました。

まずは、お二人のご経歴について聞かせてください

重原様 私は2002年にDACに入社しました。入社当時は主にメディア向けの仕事をしていまして、立ち上がったばかりのmixiやGREE、その当時USENが持っていたGyao、YouTubeなどを担当していました。今年でDACグループとしては12年目になります。

酒井様 実は私はもともとネットワークのエンジニアとしてスタートしました。そこから広告畑に移りリスティングの入札ツールを作ったり、Google Analyticsを使ったコンサルなどを行っていました。その後ベンチャーを渡り歩いて、前職の朝日広告社を経て、今年2014年4月からモデューロにジョインしました。アドテクの可能性はすごく感じていますが、テクノロジーだけが先走ってもしょうがないので、そのあたりをこれまでの幅広い経験を活かしてうまく橋渡ししたいと思っています。

DMPはまずは広告への利用がもっともわかりやすく、もっとも価値を感じやすい

まず定義の話ですが、AudienceOneとは「DMP」ということでいいのでしょうか?

SONY DSCまずは言葉の定義からですよね。各社さん様々な解釈で「DMP」や「プライベートDMP」などという言葉を使われていると思いますが、私たちの中では「広告寄り」か「CRM寄り」かというところで棲み分けを行っています。

「DMP」というのは、利用者が主に広告主さんや媒体社さんであって、広告配信を目的として主に利用される「広告寄り」のプラットフォームだと思います。AudienceOneのお客さまは、ほぼ広告主さんか媒体社さんであって、利用のほぼすべては広告に関することです。ですから私たちは、AudienceOneは「DMP」であると位置づけています。

一方で、「プライベートDMP」というのは、もともとECサイトさん向けに提供されていたレコメンドのようなCRMの機能を、プライベートDMPという形で進化させて提供しているものだと思います。グループのALBERTブレインパッドさんなどが提供しているものが、CRM的なDMPいわゆるプライベートDMPだと思っています。

本来、どのようなDMPを使ったとしても基本的な機能はそんなに変わらないですから様々なことが実現できるはずです。広告配信やメール配信、サイト内の分析やA/Bテスト、ソーシャルメディア、オウンドメディアなど様々なことが実現できるのがDMPです。しかし、いろいろできたとしてもやはり一番わかりやすいのは広告だと思うんです。分析は確かにできますが、まだまだ効果が見えづらいですし、目に見えた利用価値を感じてもらいずらい。一方で広告での利用は費用対効果も見えやすいですし、使ってもらいやすい。もちろんDACグループはずっと広告ビジネスをやってきたのでそこへの知見もあります。

そのような背景の中で、まずは広告利用に強みを置いたDMPとしてAudienceOneの提供を開始しました。

膨大なimpActネットワークのデータが最も大きな強み

AudienceOneはどのような特徴をお持ちなのでしょうか?

最も大きな特徴は、膨大なimpActネットワークデータを利用できるということです。AudienceOneはDACグループのデータを膨大に持っていますから、AudienceOneをお使いいただければお客さまはそれらのデータを利用することができます。これはAudienceOneを選んでいただく大きなメリットの1つだと思っています。

実際にAudienceOneを利用するとお客さんはどのようなデータを利用できるのでしょうか?

ユーザーの閲覧データが一番大きなデータですね。その他にもMarketOneでの閲覧履歴やクリックデータi-effectや3PASでのクリックデータやコンバージョンデータなども一部利用することができます。

たとえば、ある化粧品を購買したユーザーさんがいたとします。このユーザーさんはもちろんインターネット上の様々なサイトを閲覧していますよね。このユーザーさんが購入までにどのサイトを見ていたのか、たとえばこのECサイトとこの女性サイトとこのソーシャルメディアサイトを訪れて、その後自社サイトに来てコンバージョンしましたというようなことを管理画面で可視化することができます。ここがAudienceOneをご利用いただく1つの大きな理由になると思っています。もちろん見るだけではなく、ここからいろいろな切り口で条件を指定して、最後は広告配信に利用し、既存のユーザーさんのLTV向上や新規顧客の創出などにご利用いただいています。

実際に使ってみるといろいろ面白いところがありまして、たとえば広告配信をしてクリックしてるけれどもコンバージョンをしていないユーザーはこのようなサイトを見ている傾向があるとか、実はこのような条件のユーザーは隠れた傾向があるといったことがかなりわかります。

SONY DSC

たとえばとある広告主様の事例だと、サッカー好きな人たちにリーチをしたいという案件がありました。その際に、実際にサッカー好きな人にリーチしたのか、ユーザーの閲覧履歴を見てると面白いことがわかりました。サッカーが好きな人なのでサッカーの情報サイトを見てるということは予想がつきますよね。面白いのは、これらのユーザーが家電情報サイトを非常によく見ているということがわかったことです。よくよく考えてみると、サッカー好きなので当然ワールドカップにあわせてテレビ買おうとしてる人が多くなるんですよね。実際に見て考えてみると「なるほど」となるのですが、日々サッカーファンでプランニングしていたら思いつかないんですよ。このような隠れた傾向を見ることで広告配信をより効率的に行うことができるわけです。

実際の管理画面例

セグメント作成画面

外部へのデータ連携画面

レポート画面

広告配信結果取り込み画面

様々なチャネルでDMPが使われる世界

現在までの導入実績を教えてください

現在約800社ほどのお客さまにご利用いただいています。これはAudienceOneだけお使いいただいているお客さんと、MarketOneとセットでご利用いただいているお客さんをあわせた数です。現在は主にブランド系の広告主さんに使っていただいていますが、今後はパフォーマンス系のお客さんにもよりお使いいただけるような新機能のリリースも行う予定ですので是非ご期待ください。

今後は当然広告以外での利用実績も増やしていかれるんですよね?

もちろんです。いまはまだまだ広告以外の部分で価値を感じていただきづらい状況ですが、時間が経てばこのプラットフォームをいろいろな場面で包括的にご利用いただけるはずなので、まずは広告からスタートして徐々に領域を広げていきたいと思っています。

今はまだまだクライアントさんの中のチーム編成も、個別最適になっている場合が多いです。結局DMPは全社あげてのプラットフォームなどといろいろなところでは言われていますが、実態はご担当されている方は広告事業の方の場合が多いので、このクライアントさんのチーム編成がより横断的になることもDMPが広告の領域を超えて広がる1つのポイントなのではないかと思っています。

これからチャレンジしたい領域、今後の事業展開における目標などがあれば教えてください

去年からの課題の1つがスマートフォンをどのように取り扱うかということです。スマートフォンはcookieをキーにしてデータが取りにいくところが課題として上げられます。今後はcookieをキーにしていくほうがいいのか、それ以外の何かを利用すべきなのかも含めて検討をする必要があるかと思っています。

SONY DSC

今後に関しては走りながらニーズを吸い上げて開発してということを繰り返していくしかないのではないかと思っています。ただ、過去にできなかったことが現在ではできるようになったように、未来になればなるほどいろいろなことがDMPでやりやすくなるのは間違いないと思っています。いま入れられないデータも入れられたり、いま使えないデータが使えたり、いろいろ進化をすると思うんです。そしてDMPというサービスが、今のアクセス解析のように当たり前に皆がつかっているようになってもおかしくないですよね。今できない部分をできるようにしていく、そして煙たがらずにDMPを当たり前に使っていただけるような努力をしていくことを1つ1つやっていきたいと思っています。

 

最後に、読者の皆さんに一言お願いします。

昨年はDMP元年だと言われていました。業界でも、専門の書籍が出版されたりと、非常に注目を集めている領域だと思います。しかし、今年は元年ではなく二年目です。そろそろ、概念の話から実際に使ってどうなの?というフェーズに移らないと行けないと思っています。「知る」フェーズから、「使う」フェーズへ。僕たちのような事業者がそこをリードしなくては行けない使命感があります。ただ、昨年の知るフェーズで、あらゆるところで特集が組まれたりされ、DMPを魔法の杖のように捉えていらっしゃる広告主様も多いと思います。

DMPは今後のデジタルマーケティングにおいては、マーケティングの中心に来るテクノロジーだとは我々も思っています。でもDMPが全てを解決してくれる訳ではないので中心にはあってもパーフェクトにはまだまだなれません。だからこそ、実際に使って貰いながら日々私たちも進化していかなくては行けないと思っています。

正直にお話すると、業界でもまだまだ成功事例なんて少ないのが現状なのです。それは広告主様もまだまだ横串の組織ができていないために、部分的な利用になってしまっていたり、短絡的な思考で広告の効率をよくするためのものでしょ?と捉えて結局細かすぎるターゲティングの罠にはまって縮小していくような使われ方しかされていなかったり。提供する僕ら側もまだまだ部分的に弱い機能があったりするのでしょうがない部分もあるのですが、大局的に捉えすぎる、または短絡的に成果でるの?と捉えすぎてしまっているとうまく行くものもいかないので、やはりマーケティングのセンターを担うテクノロジーな以上、パートナーとしての存在にならないといけませんので、そういった視点でお付き合いしていきたいなと思っています。

今回インタビューを受けてくださったのは・・・

株式会社モデューロ
代表取締役 重原 洋祐 さん
取締役   酒井 克明 さんです。

貴重なお話を頂き、ありがとうございました。

株式会社モデューロお問い合わせ先

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国内最大級のSSP「fluct」の運用で培った業界知識やノウハウを記事にして発信してまいります。

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