アドテクガールにnanapiのマネタイズについて聞いてきました

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KDDIのSyn.構想に参画し、11月1日から「Supership株式会社」として新たなスタートを切る株式会社nanapi。常に時代の先端を行く世界観を発信し続けるnanapiには、これまでも多くの会社が注目してきました。今回は「アドテクガール」の愛称で親しまれている佐藤美咲さんにnanapiがこれまで行なってきたマネタイズについて聞いてきました。

まずは自己紹介をお願いします

私は2012年にマイクロアドに入社して、SSPの運用担当をしていました。2年ほどマイクロアドで働いたのち、海外に数ヶ月行き、その後、2014年9月にnanapiに入社しました。nanapiでは、アドテクの運用に加えてSEOを担当しています。

nanapiに入社された経緯と、入ってからの印象を教えてもらえますか?

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自分の仕事がお金に直結するということにすごい面白さを感じていました。ですから、就職活動時から広告事業に携わりたいなと考えていました。その当時、いろいろな会社を見て、アドテクで最先端を走っていたマイクロアドに入社を決めました。マイクロアドで様々なメディアの方と働くなかで、いつか自分自身がメディアの中に入って、自分でアドテクを駆使してメディアマネタイズをやってみたいなと思うようになっていきました。いろいろな方に「オススメのところありますか?」と聞いていたところ、みなさん口をそろえて「nanapi」と言っていて、それで入社を決めました。

nanapiに入ってからの印象は、とにかくみんなグロースハック大好きということです。新しいものはとにかくチャレンジしてみるという文化が根付いています。

nanapiについて教えて下さい

株式会社nanapiは2007年12月に設立された会社で、現在創業8年目になります。現在ライフレシピ共有サイト「nanapi」の他に、スマートフォンに特化したコミュニティアプリ「アンサー」、グローバル・メディア「IGNITION」を運営していて、現在社員は約40名です。株式会社nanapiの中でも、最も古くからあるサービスが、ライフレシピ共有サイト「nanapi」です。

screencapture-nanapi-jp-1442721446968nanapiは、スタートして5年になるHow-Toサービスです。人参の切り方から、折り紙の折り方、ご祝儀の相場まで、様々なHow-Toをお届けしています。現在月間5,000万PV、毎月1,000万から2,000万人のユーザーの皆さまにお使いいただいており、全部で約十数万記事をご提供しています。最近では、プロの方にHow-Toを聞いて、それをnanapi編集部で記事にするコンテンツに力を入れています。たとえば、弁護士に聞く離婚の方法ナンパ師に聞くナンパ術プロの方に聞く美味しいアイスコーヒーの入れ方などです。自社に編集チームを持っているので、プロの方に自社の社員が取材に伺って、それを記事にしています。

GoogleのDoubleClick Ad Exchangeが最強

nanapiのこれまでのマネタイズの歴史について教えて下さい

実はnanapiは長らく、記事広告やタイアップなどをしてはいましたが、バナー広告を使った収益化はおこなっていませんでした。ベンチャーキャピタルから投資を受けていたので、サービスの成長に多くの時間とリソースを割いていたためです。転機は、2012年に偶然「nananpiに広告を入れてみたらどうなんだろう」ということが話題にあがり、テストとしてGoogle AdSenseを少しだけいれてみたことです。すると、予想よりはるかに高い広告効果だったんです。そこから本格的にアドテクを使ったマネタイズがスタートしました。

現在どのような広告運用を行っていますか?

基本的にはGoogleとCPMの保証案件でマネタイズをしています。実は私が入社してからこれまで、日本国内の多くのアドネットワークやSSP事業者を試してみました。しかしながら、とにかくGoogleの単価が高いので、収益性でどれも勝てないんです。Googleが配信できない配信枠では別の事業者を使いますが、Googleが配信可能な枠では、90%以上をGoogleでマネタイズしています。

現在使っているプラットフォームは、Googleの「DoubleClick Ad Exchange」というものです。これを、同じくGoogleが提供しているアドサーバーである「DoubleClick For Publishers(DFP)」と一緒に利用しています。DoubleClick Ad ExchangeとDFPを利用すると、様々な条件でその枠の最低落札価格(フロアープライス)を設定することができます。nanapiでは、この最低落札価格を1週間に1回調整して、自社の在庫の販売方法と販売価格が最適になるように日々チューニングをしています。

日々のチューニングとは具体的にどのようなことを行っているのでしょうか?

nanapi2本当にたくさんのABテストを繰り返しているのですが、大きく2つの方法があります。

まず1つ目は、オープンオークションとプライベートマーケットプレイス(PMP)の最適化です。nanapiで利用している「DoubleClick Ad Exchange」は、プライベートマーケットプレイスと呼ばれる優先取引の機能があります。プライベートマーケットプレイスとは、ユーザーがある枠に訪れた時に、一般のオークションを行う前に、優先的に広告主やDSPに対して買いませんか?とオファーを投げることです。当然優先的に買える分、そこでの単価は高くなります。このバランスが非常に重要で、たとえばオープンオークションの量があまりに多いと、おそらく優先配信したい人たちに対する価格が高すぎるということですし、逆に優先配信の量が多い場合は、優先配信できることに対して私たちが設定している価格が低すぎるということなります。このバランスを見ながら、現在の販路割合が適切かどうかを日々確認しています。

2つ目は、ユーザー毎のフロアプライスの最適化です。同じ記事の同じ枠であっても、その枠に訪れているユーザーが、nanapiを毎日見ているユーザーなのか、何かを検索エンジンで調べていたときに偶然nanapi訪れたユーザーなのか、提携しているニュースサイトを経由してnanapiに訪れたユーザーなのかによって、そのユーザーの価値は違います。nanapiでは、たとえば同じ枠であっても、ニュースサイト経由で訪れていただいたユーザさんの場合は、広告のCTRが上がる傾向にあるので、ニュース記事掲載のタイミングでその枠の広告単価を変更したりしています。また、検索経由の場合は、ユーザーが利用した検索サービスの違いでも枠の単価を変更してるんです。

純広告や保証案件などはどのように運用されているのですか?

nanapiのすべての記事は、19の大カテゴリ、その下にある1万6000カテゴリで分類されています。そのすべてのカテゴリ情報をアドサーバーであるDFPと連携させているため、広告主さんや代理店さんは、全カテゴリとその枠の位置のすべてを細かく指定して配信いただくことが可能です。たとえば恋愛カテゴリの中でも婚活カテゴリのトップレクタングルにだけ配信したいとか、スポーツカテゴリすべてに配信したいなど、非常に細かく配信指定をいただくことができます。DFPには配信予測機能という便利な機能があり、入力した配信条件でどの程度の配信ボリュームがでるのかを瞬時に予測してくれる機能も搭載されています。これを使って、配信在庫量の調整などを行っています。また、DFPにはカスタムターゲティングと呼ばれる、様々なターゲティング条件を柔軟性高くDFPと連携できる機能があります。これもすごく便利で活用しています。

アンケート型広告など新商材にも積極的にチャレンジ

最近アツいサービスや商品があれば教えて下さい

日本での正式ローンチ前のGoogle商品、「Google Consumer Surveys」というアンケート型の広告商品です。ユーザーは記事の途中までは通常通り見れるのですが、その先を見ようとするとアンケート画面が表示されて、ユーザーはそれに答えないと続きが読めないといったものになります。現在はテスト配信中で検証段階になるのですが、高い単価がでているので、バナー広告以外の収益源として期待しています。それ以外にもレコメンドエンジン経由のアドネットワークや動画広告などにもチャレンジしています

これを見ていただいているメディアの皆さまへ、なにかアドバイスなどはありますか?

広告事業者さんがいろいろな新しい商品やサービスをご紹介に来ると思うのですが、新しいものを紹介されたときは、まずは試してみてはどうしょうか。もちろんいいものも悪いものもありますが、まずはやってみないとわからないので、やってみてダメならやめればいいという気持ちが大切だと思います。

あとは、他のメディアの方と積極的にお話されると良いと思います。幸いにも私は前職時代に、多くのメディアの皆さんとご縁を持つことができました。いまでもそのご縁でいろいろなことを教えていただいたり、情報共有をしたりしています。メディアの担当者って情報があまり入って来づらいと思うので、同業の方からの情報は本当に助けになると思います。

11月1日から「Supership株式会社」へ

株式会社nanapiは11月1日から「Supership株式会社」として再スタートを切るわけですが、ここの狙いについても教えて下さい

メディアをもっている企業とアドテクノロジーをもっている企業が1つの会社になることで、これまで以上に大きなシナジーが生まれる可能性はあると思っていますし、いろいろな議論をまさにいま行っています。nanapiでチャレンジして良かったことを、スケールアウトとして広告主さんやメディアさんに提供したり、逆に広告主さんの要望にいち早くnanapiが応えたり、いろいろなシナジーを生み出したいと思っています。今後はグループ会社のアップベイダーとSocketも同じオフィスに入ってきますし、いろいろと新しい価値が提供できると思っています。

最後に、何かメッセージがあればお願いします

現在私たちは多くのポジションで積極的に人材を募集をしています。ご興味あればぜひご連絡ください。また、「nanapiマーケティングマニア」というメディアも運営しています。こちらもぜひご覧ください。

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