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プライベートエクスチェンジってなに?(後編)

この後編では、アドテク先進国であるアメリカの実際の動きについて、

見ていきたいと思います。

(※各社の動きを含め、現在弊社で調べられた限りの情報を元にしています。ご指摘の箇所などあればご連絡いただけますと幸いです。)

プライベートエクスチェンジってなに?(後編)

アメリカではいつからプライベートエクスチェンジが使われ始めたのか?

2010年11月、The Weather ChannelがAdmeldを通じてプライベートエクスチェンジを始めたのが最初とされています。

その後、NBC Universal、Weather.com、Turner Broadcasting Systems、CBS Interactive、Fobes.comなどといったパブリッシャーがこれに続きました。

プライベートエクスチェンジが始まった背景には、低迷する広告収入から自身の手で脱却しようというパブリッシャーの動きがありました。

これまでパブリッシャーは、サイトの一番上にあるバナー広告といったプレミアム広告のみを自分達で売り、残りはアドネットワークなどを利用して安い値段で売っていました。

そこでこの低い価格設定をされていた広告枠を自社で販売できるようにしたのです。

この流れは、パブリッシャーの収益性を上げると共に、特定のオーディエンスを囲い、それを特定の広告主へ売るというかつて純広告で見られた流れへの回帰となりました。

そしてオーディエンスデータを市場に出さないことで、そのデータは差別化され、価値を持つことになります。

こうして「自社のオーディエンスデータの価値」を重視する流れも生まれました。

 

プライベートエクスチェンジに求めるものは?

昨年6月に行われたDigidayの調査によると、プライベートエクスチェンジを利用して広告枠を買う意向のある広告主は、その魅力として、以下を挙げています。

  • 透明性‐どこに広告が掲載されるのかが分かる(29%)
  • 価格交渉のし易さ(26%)

一方でパブリッシャー側は、以下のことを期待しています。

  • チャンネル間の争いを防ぐ(56%)
  • ブランドを活用する(50%)
  • 広告主と直接関係を保ちつつ、エクスチェンジプラットフォームを活用する(47%)

パブリッシャーは高いCPMを求め、広告主はパブリッシャーと関係を緊密に持ち、より多くプレミアムコンテンツへ広告掲載できる事を求めているので、プレミアムなコンテンツを持つパブリッシャーと、それに価値を感じる広告主にとって、プライベートエクスチェンジはWin-Winな仕組みと言えます。

 

プライベートエクスチェンジに注力するプレイヤーとその動き

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アメリカにおいて、プライベートエクスチェンジを語る上で外せないのはAdmeldです。

ここでは、この分野で最も進んだ技術を提供しているAdmeldを中心に、見ていきたいと思います。

 

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http://www.admeld.com/

「The Admeld Private Exchange Solution」

  • 2010年11月より提供開始
  • ユニークユーザー数:1億
  • 主な導入メディア:Weather.com、Gannet Co.、Hearst Corporation、The New York Times Corporation、Tribune Company、Condé Nast 他

3つの特徴的機能

①インテリジェント・フロア−ズ

Admeldの最低競売価格のアルゴリズムは、過去の入札パターン、オーディエンス・セグメントの価値、パブリッシャーが決めたルールを分析しており、各インプレッションについて最適な最低競売価格を設定できる。

②優先入札

プライベートエクスチェンジにおけるルールを設定でき、DSP・広告代理店などと予め交渉した内容に基づき優先権を与え、事前に入札環境を作る事ができる。

③ハイレベルのコントロール

一般のアドエクチェンジと比べ、詳細な価格コントロールを提供している。

例えば、最低競売価格を設定してから、個別にDSP・広告主をブロックするのではなく、DSP・広告主の組み合わせに基づいて、ルールや優先順位を決めることができる。

またAdmeldでは、機能面・サポート面とも充実していることに加えて、パブリッシャー出身者をキーポジションへ積極的に雇用しており、テクノロジーの提供のみに限らず、パブリッシャーのニーズを理解した、総合的な広告ソリューションを行うという点で支持されているようです。

今後の動き

昨年12月、GoogleによるAdmeldの買収が米司法省により承認されました。

詳細に関してはまだ発表されていませんが、今後さらなる進化を見せるであろうサービス内容に注目が集まっています。

 

さてこのAdmeldを買収したGoogleでも、これまでにプライベートエクスチェンジの提供が行われてきました。

 

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http://www.google.com/doubleclick/

「Ad Exchange Direct Deal」

  • 2011年より提供開始(beta)
  • 主な導入メディア:The Washington Post、About.com 他

「Ad Exchange Direct Deal」については資料が少なく、詳細なことが公表されていませんが、Admeldやこの後説明するRubicon Projectに比べ、コントロール機能、レポート機能、サービス機能などの多くの部分で遅れており、これから改善していく必要がありそうです。

ただし、今回のAdmeld買収により、この状況は大きく変わります。

今後詳細な発表があるでしょうから、その内容に期待したいところです。

 

そしてもうひとつ、Admeldに続いてプライベートエクスチェンジに力を入れているのがRubicon Projectです。

 

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http://www.rubiconproject.com/

「REVV」

  • 2011年より提供開始
  • 主な導入メディア:comscore500の内、NBC Universal、CareerBuilder、Media News Group 他

Admeldに比べると、費用請求や契約管理といったプライベートエクスチェンジを行う上での総合的な機能で、遅れをとっている段階です。

しかし、広告の選択肢が幅広い点においては優れており、広告の質については抜きん出ているとされています。

今後の動き

具体的な発表はありませんが、広告・メディアの中心であるニューヨークでの事業拡大に注力している様子が見られ、他社に比べて遅れを取っているサービス面やサポート面への評価を上げるべく、東海岸でのサービス強化を図っていると考えられます。

 

以上、各社の動きを見るに、プライベートエクスチェンジについては、まだまだ大きな進化が期待されますね。

特に大きなニュースであるGoogleによるAdmeld買収のその後については、今後もしっかりウォッチしていきたいところです。

 

今回、2回にわけて見てきたプライベートエクスチェンジですが、アメリカで大手パブリッシャーが取り入れている様子を見ると、すべてのパブリッシャーが利用していくというよりも、利用する/しないの二極化が進むのではないかと予想します。

「自社のオーディエンスデータの価値」を広告主に対して与えられるような、いわゆるプレミアムなパブリッシャーが、プライベートエクスチェンジを使い広告主を囲っていく一方で、それを与えられないパブリッシャーは自社の広告枠を市場に開放し広告主を集めていく、というイメージです。

今後もアメリカの動向を見ながら、プライベートエクスチェンジはどうなっていくのか、考えていきたいと思います!

 

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参考

この記事を書いた人

fluct magazine 編集部

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日本No.1 SSP「fluct」の運用で培った業界知識やノウハウを記事にして発信してまいります。

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