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アプリマネタイズを支援するカイト株式会社に最新アプリマネタイズ事情を聞いてきました

アプリ制作者向けのマネタイズツールを提供しているカイト株式会社。昨年に「appC cloud」をリリースしてから順調に提携アプリ数を増やしているようです。今回はこの「appC cloud」を中心に、どのような機能がアプリ制作者にウケているのか、聞いてみました。

カイト株式会社の始まり

もともとカイトさんの始まりはどういったところだったのでしょうか?

創業時はアプリ開発の受託をおこなっていました。有料アプリなどを、受託で作っていたのですが、あるアプリの売上が制作費を超えず、結果として失敗してしまいました。会社としてはじめての大失敗です。やはり自分たちでサービスを持たないと、不安定な要素に振り回されるという反省をしました。

そして、その反省を基に、2009年にアプリ紹介サイト「giveApp」を開発しました。giveAppは、App Storeの情報がなんでも見れますというコンセプトで作ったのですが、世の中の流行は、ブログ形式でアプリのレビューが見れるサイトだったんですね。自社でコンテンツを持つのは良いけれども、PVを増やす仕組みをもっと考えないと、お金にならないという壁にぶちあたりました

その後、市場ではAndroidが流行りはじめ、giveAppはAndroid版もあったので、AndroidでCPI広告を始めてみました。そうしたら少しずつ引き合いが出てきたんです。そこで、会社自体を広告事業に方向転換させて、今があるといった感じです。

今はノンインセンティブのCPI広告事業が売り上げの大半となり、giveAppは漫画コンテンツやランキングなど、コンテンツの拡充を進めています。

appC cloudについて

御社のメイン事業である「appC cloud」とはどのようなサービスでしょうか?

インタビュー記事例appC cloudはアプリ運営に欠かせない機能が簡単に実装できるサービスです。出来ることは大きく2つあり、アプリの収益化機能とサーバー等のコスト削減機能があります。

アプリを作ったらマネタイズをしたいと思うのですが、それ以外にもPush通知を入れて継続率を上げたいとか、アプリを使ってもらうためにPRをしたいなどという悩みが出てくると思います。それなら、マネタイズ以外に必要な機能”も提供して、マネタイズしやすい環境も整えられたら良いと思いappC cloudを作りました。

そして、基本的に一切費用は頂いておりません。では、弊社がどこで売上を作っているかと言いますと、いわゆる広告の部分です。appC cloudの機能に「プチッとリワード」、「CPIサービス」というものがあります。アプリの中に広告を入れて収益化したい場合だけ、マージンを頂いています。

同様のサービスと比べてappC cloudの特徴があれば教えて下さい。

appC cloudの最も大きな特徴は、1つのSDKを入れるだけで、弊社が提供しているアプリ運営に必要なすべての機能をすべて使えるようになることです。Push通知のためのSDKを入れて、アプリ内課金を導入するためにまたSDKを入れて、マネタイズでまた別のSDKを入れて・・・といった複数のSDKを入れ込む手間が無いことがappC cloudの大きな特徴です。

アプリマネタイズの部分では、専門でされている競合の会社さんも多いと思うのですが、appC cloudではこの部分では負けない!といった部分はありますか?

糸賀様1基本的な部分はそんなに変わらないと思いますが、導入が簡単だということです。弊社では”ワンライナー”と呼んでいるのですが、appC cloudのSDKを入れて頂いた後にアプリ制作者に書いていただくコードは基本的に1行だけです。SDKを入れて1行書く、これだけです。まずはアプリ制作初心者の方にも簡単に実装頂けるようなサービスにしたいと思い、簡単な操作のみで使えるようにしました。あまり開発が得意でない方でも、簡単にアプリ開発をできるようにしたい。カジュアルに始められて、カジュアルに機能を追加出来ることで、アプリ制作者の方はもっとアプリのコンテンツ制作そのものに時間に充てられると考えています。

appC cloudで推奨しているのは、appC cloudの機能をすべて使って総合的にマネタイズしていくということです。例えば、アプリ制作に100万円かけて、100万円売り上げるのではなく、アプリ制作費を50万円に減らして、儲かった50万円をアプリの宣伝に使う方が良いじゃないですか。1つ1つのアプリを全力で当てに行く努力は必要ですが、儲かるのかわからないアプリへの機能追加に最初から時間をかける必要はないと思っています。機能1つ1つを何日もかけて構築し、サーバーも増やして・・・と頑張って、思った以上にアプリがヒットしたは良いが、アクセス集中でサーバーが落ちてしまったという例もあったり、アプリ開発には色々な予測できないことリスクがあります。その点でappC cloudを利用すれば、1つの機能を半日あれば実装出来ますし、サーバー部分はクラウドなので、いくらアクセスが伸びてもスケールできます。

appC cloudはAndroidアプリのマネタイズを得意としている印象なのですが、iOSアプリのマネタイズはどのようにお考えでしょうか?

もちろん初めはAndroidからスタートしたappC cloudですが、現在ではUnity、iOS、Android共に同じ機能が使え、最近ではiPhoneアプリの導入が拡大していますので、特にOSの区別はせずに、どのOSでも必要な機能、便利な機能を提供したいと思っています。

どのあたりのアプリデベロッパーさんをターゲットにされているのでしょうか?得意としているアプリジャンルなどありますか?

CPI広告として得意なジャンルはツール系、ジャンルを絞ったまとめ系アプリ、ゲームアプリでも多数の実績があります。具体的な事例だと無料で漫画が読めるアプリは、どのアプリにCPI広告を表示させても成果が取れました。現在は案件の数を増やすことに注力しており、幅広い案件の中から、個々のアプリに合った案件を表示させ、収益最大化が出来るようにしています。

appC cloudを利用してメディアマネタイズがうまくいった事例などがあれば教えてください。

糸賀様4最近の事例ですと、アニメのまとめアプリです。CPI広告をアプリに表示させる場合、通常リストのように並べて表示することが多いのですが、弊社から“1つの案件のみ表示させてはどうか”とご提案をしました。並べて表示しない分、表示できる案件は少なくなりますが、記事の間に表示させることによって、コンバージョンが5%から20%近くまで変わり、大幅な収益増になりました。表示方法だけでこんなに収益が変わりますし、appC cloudは自由に表示方法を変えられるので、その点が今回上手くいった要因だと思います。ソースコードも公開しておりますので、気になる方は是非ご覧ください。

逆にappC cloudでまだ足りてないなという部分はありますか?

まず業界全体として案件がゲーム系アプリに偏っていて、他ジャンルの案件を集めきれていないと思っています。足りていないというよりは、どのCPI案件を扱っている企業も、同じような案件が多く独自性は少ないと思います。

また、appC cloudで足りていない部分として、独自機能が少ないという点があると思います。基本機能は揃っているので、これからはappC cloud独自の機能を作っていく必要があります。

それでは、御社はリワード広告の企業というより、アプリのソリューションベンダーのような立ち位置でしょうか?

そうなっていきたいと思います。

根底にはアプリ開発・運営をもっと楽にしたいという想いがあるので、アプリ制作者の方がアプリは開発コストがかかるし儲からないから制作を止めようとならずに、世の中に新しいコンテンツを生み出していってほしいのです。

アプリはWebサイトと違い、流行り廃りが早くマネタイズが難しいと感じているのですが、そこについてはどういったお考えでしょうか?

流行り廃りが激しいのは特にゲームのアプリではないでしょうか。ツール系アプリはむしろ長く使ってもらえるので関係ないと思っています。また、ゲームであっても良いアプリはちゃんと長く使われ、もしくは時期を置いて再燃すると思っています。例えば、2年前にとあるアプリがGooglePlayのランキングで1位を取ったんです。そしてこの前、そのアプリがiPhoneのランキング1位を取って、一回廃れたはずのGooglePlayのランキングでもiPhoneに引っ張られてカテゴリ1位を取ったんです。つまり、リバイバルが起きたわけです。どうしてこのようなことが起きたかというと、2年前にスマートフォンを手にしていなかった人は、今存在するすべてのアプリが新しいものなわけで、どちらかの端末で流行ると、もう一方でも新しい人がアプリを使ってくれるわけです。

現在日本のスマホ所有率は全体の約半分です。残りの半分はこれからスマートフォンに買い替える際に、新しいからと理由ではなく、良いアプリだからダウンロードしてくれるのだと思います。

また、アプリのマネタイズでより影響が大きいのは広告案件の単調化だと思います。何度も同じ広告をアプリユーザーに見せても興味のないユーザーには刺さらないですし、一回ダウンロードしたアプリユーザーに対しては、その後のレコメンドは邪魔になってしまいます。つまり、広告案件の量と幅を増やし、アプリユーザーにマッチした広告を表示させることがマネタイズに重要なことだと思っています。

appC cloudで近々リリースの新機能などはありますか?

先日、COCOS2D-Xで作成したアプリにappC cloudがプラグインで実装できるようになりました。今回のリリースによってまずはCOCOS2D-Xで広告機能を使えるようにしたので、今月中ごろにはappC cloudの全機能がCOCOS2D-Xで作成したアプリに実装出来ると思います。これでさらに多くのアプリにappC cloudが実装出来ます。

その他にもアプリ制作者の方が便利な機能をリリースしていくつもりです。appC cloudを使っているユーザー様から、ガラケー当時のような月額課金のシステムが欲しいなどの要望も頂いていますので、可能な範囲でアプリ制作者の方の要望に応えていきたいと思っております。

カイト株式会社について

現在、カイト株式会社としてはどのような分野に注力しているのでしょうか?

今も今後もappC cloudがメインの事業で、CPI広告とアイテムSTOREというアプリ内課金を簡単に実装できるサービスに注力しています。

現在は社員何名程度でプロダクトを運営しているのですか?

社員は約20名です。全体の3割がエンジニアで、営業は4人で出稿側、アプリ側の両方を担当しています。

また、社員持ち回りで月に1回30~40人程度の方をお呼びしてアプリ勉強会というのも行っています。その他にも実践編として「appC cloudの実装セミナー」というのも定期的に行っていて、アイテム課金やPush通知の導入方法、CPI広告の入れ方などのお話をしていますので、いきなり導入は不安という方は是非ご来場いただければと思います。

ここから3年、糸賀さんのベストシナリオでいった場合、カイトさんはどうなっているのでしょうか?

糸賀様2今と方針は変えず、appC cloudでアプリ開発者が必要としている機能を簡単に実装出来るツールを提供していきます。

重ね重ねになりますが、アプリをマネタイズしたいと思っても、マネタイズの前にユーザーを確保するために様々な施策が必要になるはずです。それをしないでマネタイズ出来るアプリなんてほんの一握りで、どんなに使われているアプリでも、Push通知など継続率を上げるための施策を打たなくてはなりません。つまり、「マネタイズするために必要な機能」と「マネタイズ機能」は切っても切り離せないものです。appC cloudはその両方の機能を提供してアプリ制作者の方を支援していきます。

また今後は、appC cloudで集めたデータとノウハウを、アプリ制作者の方にもっと提供していきたいと思っています。たとえば、とあるアプリジャンルではPuch通知をいつ送ってどれくらい開封されたか、とかです。そうすることで、機能面の便利さだけでなく、独自のノウハウを提供出来るのでappC cloudそのものに付加価値が付きます。そうやってappC cloudの価値を高めていき、3年後は国内そしてアジアのアプリ制作者の方の支援を行っている会社になりたいです。最近社内では「年内10万アプリ」という言葉が飛び交っていて、年末までの約8ヶ月間でappC cloud導入アプリ数を今の10倍、10万アプリに導入することを目標としています。毎月130%以上の進捗で成長させないといけないので、各社様、是非ご協力ください(笑)

caytoエントランス

今回インタビューを受けてくださったのは・・・

カイト株式会社
シニアプロデューサー 糸賀 祐樹 さんです。

貴重なお話を頂き、ありがとうございました。

カイト株式会社

appC cloud

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fluct magazine 編集部

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