Google AdSense ネイティブ広告ってどんな広告?導入検討中の方必読!ネイティブ広告ガイド

Google AdSense ネイティブ広告ってどんな広告?導入検討中の方必読!ネイティブ広告ガイド

2017年8月4日追記
DoubleClick Ad Exchangeのネイティブ広告」を追記しました。


2017年7月6日、Google AdSenseのネイティブ広告に「インフィード広告」と「記事内広告」の2種類が追加され、すでに公開されていた「関連コンテンツ ユニット」と合わせて3種類の展開となりました。ネイティブ広告(ネイティブアドとも呼びます)とは、メディアのコンテンツに合ったデザインを施した広告で、広告をメディアに馴染ませることで、ユーザー体験を損なわずに広告のメッセージをユーザーに届けることを可能にしています。フィードや記事内などコンテンツの中に広告を表示させるため既存の広告枠と共存させることが可能で、新たな収益源としてここ数年で多くのメディアが導入しています。(詳しく知りたい方は「理解が進む!パブリッシャー向けネイティブ広告の基礎 前編後編や、一般社団法人 日本インタラクティブ広告協会(JIAA) によるネイティブ広告ハンドブックをご覧ください)
今回は新たに公開されたGoogle AdSense ネイティブ広告について、基礎的な部分から詳しく解説していきたいと思います。

AdSenseのネイティブ広告の種類

AdSenseのネイティブ広告は、サイト内の関連コンテンツを表示させる機能の中に関連性の高い広告を表示させる「関連コンテンツ ユニット」がありましたが、今回新たに「インフィード広告」「記事内広告」というフォーマットが加わりました。

AdSenseネイティブ広告フォーマット
アドセンス管理画面より

インフィード広告

AdSense ネイティブ広告 インフィード広告(Inside AdSenseより)

サイト上の記事一覧や商品リストなどのフィード内に配置することができる広告です。テキストと画像の配置の異なる4つのデザインから選ぶことができ、画像の縦横比や配置(右寄せ・左寄せ)、マージン(余白)のピクセル数などを設定し、フィードに馴染ませたデザインで配信することができます。また、フィード内であればどこでも(先頭・中間・末尾)配置することが可能です。

AdSense ネイティブ広告 インフィード広告設定画面
アドセンス管理画面より

記事内広告

AdSenseネイティブ広告 記事内広告(Inside AdSenseより)

記事内の段落と段落の間に配置することができる広告です。Googleによって画像やテキストのレイアウト、使用する広告要素、CTA(行動喚起)ボタンなどが最適化された形で配信され、従来のディスプレイバナーよりもコンテンツに馴染ませた形で掲載することができます。カスタマイズできるのは文字のフォントや色までにとどまるので、インフィード広告ほど細かい設定は必要ありません。また、「Google が最適化したスタイル」をオンにすると、カスタマイズしたスタイルよりもそちらが優先されることもあるようです。

アドセンス管理画面より

関連コンテンツ ユニット

AdSenseネイティブ広告 関連コンテンツ(Inside AdSenseより)

関連コンテンツとは、記事に類似したサイト内のコンテンツを表示することができる無料のサービスで、個々のユーザーに合わせてカスタマイズされています。そこに広告を表示させることができるのが関連コンテンツ ユニット広告になります。
ただし、関連コンテンツ機能はサイトのトラフィック量とページ数の最低要件を満たしている特定のサイトのみ利用可能となっています(最低要件とされる具体的な数値は公開されていません)。また、その中でも広告を掲載できるのは、「十分に収益化が見込めるサイトだけ」とされており、全てのサイトに掲載できるわけではないようです。関連コンテンツ機能を使えるかどうかはAdSense アカウントの [広告の設定] ページで確認することができます。

インフィード広告と記事内広告については、レスポンシブ広告に対応している「高品質な広告要素を使ったクリエイティブ」のみが使用されるため、場合によってはCPMが短期的に低下することがあるようです。これを防止するために、「選択したディスプレイ広告を許可する」という設定をオンにし、ディスプレイバナーとネイティブ広告の両方のタイプの広告を表示することが推奨されています。

AdSenseネイティブ広告「選択したディスプレイ広告を許可する」
アドセンス管理画面より

DoubleClick Ad Exchangeのネイティブ広告

2017年8月1日から、Ad Exchangeでもネイティブ広告が利用者の全体に開放されました。

Ad Exchangeネイティブ広告
DoubleClick Publisher Blogより

AdSense ネイティブ広告との大きな違いは、デザインの自由度の高さです。22ものカスタマイズ可能なテンプレートが用意されており、広告をよりサイトに馴染ませることが可能です。先行導入していたThe New York TimesやAccuweatherはCTRやCPMの向上が見られたと、DoubleClick Publisher Blogにて紹介されています。
Ad Exchangeのネイティブ広告については、別途特集記事にてご紹介したいと思います。

Google以外のネイティブ広告

もちろんGoogle AdSenseやDoubleClick Ad Exchange以外にもネイティブ広告は多くの企業が展開しています。インフィード型ネイティブ広告については「AkaNe」(GMOアドマーケティング株式会社)、「AmoAd」(株式会社AMoAd)や「Hike」(M.T.Burn株式会社)、「profit-X」(株式会社サイバーエージェント)「Zucks Ad Network」(株式会社Zucks)など、他にも多くのアドネットワークから配信されています。関連コンテンツ ユニットのようなレコメンド型ネイティブ広告も「logly lift」(ログリー株式会社)や「Outbrain」(Outbrain.com)、「popIn」(popIn株式会社)、「TAXEL」(GMOアドマーケティング株式会社)、「UZOU」(株式会社Speee)、「X-lift(クロスリフト)」(株式会社インタースペース)などから提供されているレコメンドウィジェットを導入し、配信することができます。
国内・海外ともに多くの事業者がネイティブ広告市場に参入し、それぞれに特徴のある広告を展開しているので、自社メディアにはどのネットワークがマッチしているのか、どういったデザインであれば効果が上がるのか、A/Bテストやチューニングを行い、最適化していくことが重要です。ネイティブ広告を導入することで無料で利用できるサイト分析ツールが提供されていることも多いので、それらを巧く活用してみましょう。

ユーザー体験を損なわない広告実装へのシフト

ネイティブ広告が普及している背景にはユーザーの広告忌避活動、つまりユーザーが広告を嫌って避ける傾向が強まっていることが挙げられます。スマートフォンなどディスプレイの小さなデバイスの普及もそうした傾向を助長し、サイトに掲載されている広告を消してしまうアドブロック機能の利用率がここ数年で急増していることはそれを顕著に表しています。インターネット広告業界はこれを脅威ととらえ、これ以上ユーザーの広告忌避が進まないよう、ユーザー体験を損なわない広告実装へのシフトが推し進められています。その一端を担っているのがネイティブ広告なのです。
GoogleはWebブラウザ「Chrome」にユーザー体験を阻害する不適切な広告を掲載するウェブサイトで広告掲載を停止する計画を発表、2018年初旬にも追加するとしています。こうした流れからも、ネイティブ広告が推奨されていくことは間違いなさそうです。前述したとおり、ネイティブ広告はその高いカスタマイズ性から、従来のディスプレイ広告よりも最適化におけるチューニングを要しますが、既存の広告枠とも共存させることが可能なため、導入ハードルはそこまで高くありません。まずはサイトの一部に導入し、効果を検証してみてはいかがでしょうか。

SSP fluctではネイティブ広告配信はもちろん、サイト運営者向けGoogle認定パートナーとしてAdSenseの導入支援も行っております。
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