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国内動画リワード広告市場調査

Photo by flickr.com

近年の動画広告市場及びアプリ市場の盛り上がりを背景に、動画リワード広告が注目を集めています。動画リワード広告とは、ユーザーに、配信先であるアプリ媒体内で使用可能なポイントなどの報酬(リワード)をインセンティブとして付与する代わりに、予めユーザーの承諾を得た上で、全画面で配信される動画広告を表示する広告フォーマットです。海外(英語圏)では、Rewarded VideoAdsと呼ばれています。fluctは株式会社デジタルインファクトと共同で、国内の動画リワード広告における市場規模や業界の動向について調査を行いました。

※インターネット広告業界内で「オファーウォール」と呼称される、ポイント還元プログラムを主たる目的として、特定ページ内に複数の広告クリエイティブが一覧化して表示される広告サービスとして配信される動画広告は、本調査の対象外としています。
※国内動画リワード広告とは、日本国内で視聴される動画リワード広告のことを意味します。

  • 2018年は前年比約2.4倍の170億円、2022年には2018年比約2.2倍の378億円規模に拡大
  • 動画リワード広告を出稿している主な広告主は、ゲームアプリをはじめとするアプリデベロッパー
  • 配信面はカジュアルゲームアプリやマンガアプリを中心に、ソーシャルゲームアプリやライブ動画アプリ、課金制を敷くアプリ等に広まっている

市場規模推計と予測

国内動画リワード広告市場は、2018年は前年比約2.4倍の170億円、2022年には2018年比約2.2倍の378億円規模に拡大すると予想されます。

2017年は、バイサイドでは動画広告需要が高まり、セルサイドではコミックアプリをはじめとする非ゲームアプリでの動画リワード広告の導入が進んだ年でした。また、大手ゲーム会社の運営するソーシャルゲームアプリでの導入も始まり、動画リワード広告市場の中長期的成長に向けた布石として期待が高まりました。
2018年は、コミックアプリへの広告配信が進むことで市場の成長を牽引、またソーシャルゲームアプリへの動画リワード広告導入が進むことで、成長が加速する可能性も期待されています。

動画リワード市場成長の背景

動画リワード市場の成長の大きな背景には、アプリ市場の成長があります。また、バイサイドにおいては、プロモーションにおける動画フォーマット需要の急成長が大きく起因しています。更にGoogleやFacebook、AppLovinなど、広告運用が自動化された大手広告プロダクトから、一定の広告費が自動的に動画リワードに流入していることも、市場成長の背景に挙げられます。
セルサイドにおいては、UnityAds、AppLovinなどの海外事業者が日本に展開した後、maioなど多くの国内事業者が参入、2016年にはAdMob、2017年にはFacebookといったグローバル大手事業者の参入が続き、業界形成が進みました。2016年後半頃からメディエーションツールの登場により媒体の収益性がより担保されるようになり、導入に弾みがつきました。
一方でユーザーサイドでは、スマートフォンでの動画視聴が定着し、同時に動画広告への接触も習慣化されつつあり、スマートフォンコンテンツ消費の対価として動画広告を視聴することへの抵抗が薄れている傾向にあります。動画広告フォーマットの中でも、インセンティブが得られ、またその視聴が強制ではない動画リワード広告に対するユーザーの許容度は、他のフォーマットと比べて高いという調査結果も出ています。

eMarketer
出典:eMarketer > AdColony 

動画リワード広告を取り巻く業界の動向

動画リワード広告を出稿する主な広告主業種

動画リワード広告を出稿する広告主はゲームアプリの割合が多く、全体の過半数を超えます。もともと配信面の立ち位置だったカジュアルゲームアプリが、クライアントとして動画リワード広告でのプロモーションを積極的にし始めたことが大きく起因しています。直近では、ライブ動画、キュレーション動画、オンライン恋愛サービスといった非ゲームアプリの出稿が増えつつあります。また、Web系クライアント(コンプレックス商材、金融など)も見られるようになりました。2018年はライブ動画アプリなど、中国系のアプリデベロッパーによる出稿が大きく増えると予想されています。

動画リワード広告を掲載する主なアプリデベロッパー

動画リワード広告を導入している主なアプリに、まずカジュアルゲームが挙げられます。最も早期に動画リワードが導入されたのがカジュアルゲームアプリで、その後の普及により市場の基盤を作っています。
また、大型タイトルを取り扱うゲーム会社が、動画リワードによるマネタイズに興味を持ち始め、中規模以下のソーシャルゲームタイトルにおいて導入が進んでいます。ただ、個人開発者が多いカジュアルゲームに比べ、組織で開発されているソーシャルゲームは導入の意思決定までに時間がかかることが多く、急速な普及には至っていません。
2017年の後半以降は、大手マンガアプリでの導入が始まり、現在市場の成長を牽引しています。2018年は配信量が拡大し、市場成長を牽引することが期待されます。その他、課金制を敷いているアプリやライブ動画配信サービスへの導入機会があると見込まれています。

SSP・アドネットワーク事業者がアプローチしているアプリジャンル

大手アプリへの配信面拡大が今後の市場成長の鍵に

ソーシャルゲームアプリやライブ動画配信サービスアプリなど、新たに大手アプリへの動画リワード広告導入が進み配信先の裾野が広がることが、市場成長の原動となります。動画リワード広告は、アプリプロモーション広告市場の運用型広告費が流入するチャネルが出来ています。そのため、引き続き良質な広告枠が増えることで、アプリプロモーション需要の継続的な拡大を背景に、中期的に市場は拡大することが予想されます。
業界内からは、ブランド広告主からの出稿を得ることについての強い希望が聞かれています。配信先の質と量の両方が担保されることにより、ブランド広告主による出稿が増えれば、より大きな市場の成長機会を得ることが出来るでしょう。

調査概要

【調査期間】
2018年2月-3月
【調査対象】
アドネットワーク、SSP、広告代理店
【調査手法】
・事業者へのヒアリング調査
・事業者へのWebアンケート調査
・弊社保有の情報
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動画リワード広告市場調査結果から読む、ゲームアプリのマネタイズ展望予測
株式会社デジタルインファクト 代表取締役社長 野下智之様
株式会社fluct アプリソリューション本部 本部長 重崎竜一

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