本記事では「広告マネタイズ編」として「最大4倍!課金に繋がる動画リワード導線」をお届け致します。今回はカジュアルゲームにおける広告の導線設計や課金を促進させる広告の利用法などを詳しくご紹介します!
Q1:広告導入箇所を教えて下さい
『なめこの巣』では、
・動画リワード広告
・レクタングル広告
・バナー広告
を実装しています。動画リワードは1日に複数回視聴可能で、「シアター」というコンテンツをタップすると、動画リワード広告が流れるようになっています。
また、動画広告の視聴後はルーレットが始まり、アイテムを報酬として付与するという導線になっています。バナーは画面下に常時設置、レクタングルは「まとめて回収」というという機能のフロー内に導入しています。
『なめこの巣』実装例:動画リワード枠
動画視聴後ルーレットが始まりランダムにアイテムを供給。
『なめこの巣』実装例:バナー枠
実装しているのは、
・動画リワード広告
・動画インタースティシャル広告
・バナー広告
・レクタングル広告
・ネイティブ広告
と、アプリで実装できる広告フォーマットは基本的に使用しています。
広告収益のほとんどを占めているのが動画リワード広告です。
リワードの報酬は様々ですが、たとえばゲームのプレイ速度を早める報酬です。
アプリ内の通貨を付与するパターンもあります。
通常1時間かかる作業を30分で完了できるようにする、時間を短縮して早く次のレベルに達することが出来るようになっています。
動画リワード広告の視聴トリガーは、必ず目立つ位置に実装するよう意識しています。
『勇者剣投げるしかねーか』の実装例:動画リワード枠(一部)
『勇者剣投げるしかねーか』の実装例:バナー枠(※動画インタースティシャル、レクタングル枠も実装中)
Q2:動画リワード広告導入の背景と、その結果について教えて下さい
『なめこの巣』では初期から動画リワード広告を導入していましたが、開発当初は懸念が3つありました。
1つ目は、「アプリのもつコンテンツがどのくらい消費されてしまうのか?」という点です。
たとえば、動画広告の報酬で獲得できるスペシャルチケットを使うと、アイテムの生産などを早送りすることができます。早送りすることでゲームが遊び尽くされ、早期離脱に繋がってしまうのではないか?ということです。
2つ目は、「課金の機会損失」です。課金で行うコンテンツをスペシャルチケットでもできるようになってしまうので、課金収益に影響があるのではないか?という点です。
3つ目は、『なめこ』のIPブランディングの観点から、「ゲームの世界観に影響を及ぼしてしまうのではないか?」という点です。
これらの対策として、動画リワード広告については特に導線を注意深く設計しています。
たとえば、中級者ユーザーでないと動画リワード広告が視聴ができない(レベルがある程度上がるまで動画リワードの導線を表示しないようにする)などです。
その結果、これらの懸念にへの影響は比較的少ない状態で導入することができました。
弊社も初期から導入しています。
初期というのは、2013~2014年くらいのアプリですね。積極的に動画リワード広告を視聴させることを狙いとしていたので、アプリ内コンテンツのリソース消費対応として、あらかじめ多くのコンテンツを用意しました。
また、課金の機会損失に関しては、アイテム数を増やすことで対応しました。
当時スマートフォンの通信量に関し不評になるのではないかという懸念はあったものの、特にユーザーからクレームがくることはなく、むしろ「動画リワード広告をもっと見たい」という問い合わせが増えるなどポジティブな意見が多かったです。
動画リワード広告を導入したことでユーザーの課金欲も刺激することができ、無課金ユーザーの課金転換にも繋がりました。
Q3:動画リワード広告導入で成功した施策をご紹介ください
動画リワード広告の報酬として、『スペシャルチケット』というアイテムを付与する設計になっているのですが、ユーザーには『スペシャルチケット』の需要が低かったのか、他アプリに比べて動画リワード広告の視聴回数が少ないという課題がありました。
そこで需要を拡大するために、『スペシャルチケット』を使えるコンテンツをいくつか追加し、ユーザーの視聴回数を増やす施策を行いました。動画リワード広告の再生数が5倍、収益も4倍程UPしました。さらに、この『スペシャルチケット』が無い場合の受け皿としてなめたま(アプリ内通貨)でも早送りできるように実装したところ、課金収益の底上げにもなりました。
成功した施策というより日々考えていることなのですが、なるべく多くのアイテムを用意し、動画リワードを視聴するトリガーを多く設計することを意識しています。
たとえば、「ゴールド」と「ダイヤモンド」というゲーム内通貨のそれぞれに動画リワード広告を導入、それがある程度軌道に乗ってくると、どちらの再生数も安定してくるので、そのタイミングで新しい通貨や、視聴トリガーを追加しています。
Q4:なるべく視聴回数を増やすために行っている施策や工夫はありますか
『なめこの巣』では主に3つの施策を行いました。
1つ目は、シンプルに視聴可能回数を増やすこと。
2つ目は、動画リワード広告視聴後に、「ルーレット機能」という遊びの要素を追加したことです。ただ動画リワード広告を見るだけでなく、ルーレットを回せるようになることで、よりユーザーに楽しんでもらえるのではないかと考え実装しました。
3つ目は、リワードでもらえる「スペシャルチケット」の用途を追加して、アイテムの需要を増やしたことです。(詳しくはQ3にて前述したものです)
これらの施策で広告収益が3倍程に向上しました。
前回の質問の回答とも重複しますが、動画視聴をするためのトリガーを増やすことを行っております。
たとえば、課金のリストメニューや、クエストクリア時に導線を設置するようにしております。あとは、動画リワード広告視聴後、次の視聴までの時間制限は設けているのですが、なるべく多く広告に触れてもらうために視聴回数上限などは設定しないようにしています。大体10分程で、視聴可能になります。
Q5:広告マネタイズの運用体制と、管理方法について教えてください
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ありがとうございます!
次回はローカライズのセクションのウェビナーレポートをリリースいたします。お楽しみに!
“最大4倍!カジュアルゲームアプリ課金に繋がる動画リワード導線〜ウェビナーレポート②” への0件のフィードバック