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5月最終日となりました。
日差しがだんだん強くなってきて、夏に向かっていくのだなと感じますね。
でも朝晩の寒暖差で体調を壊す方も多いようです。
みなさんも気を付けてくださいね!
さて、先日アップした、「アドテク新人が知っておきたい★注目のプレイヤー」はご覧いただけましたか?
オーディエンスターゲティングという技術の発展、そしてそれはアドエクスチェンジにおいて、各広告枠のインプレッションごとに個人を特定しない「人(オーディエンス)」に合わせた広告配信を可能にし、それをリアルタイムで行うRTB(Real Time Bidding)へと進化している、という内容でした。
そんなアドエクスチェンジの進化が感じられる中で、昨年頃からアメリカのパブリッシャーにおいて取り入れられるようになったのが「プライベートエクスチェンジ」です。
名前を聞くことがあるものの、日本ではまだ大きな動きが見られませんが、日本の3年先を行くとも言われているアメリカでは、様々なパブリッシャーが利用しています。
今回はこの「プライベートエクスチェンジ」について、アメリカでの動きを交えながら見ていきたいと思います。
プライベートエクスチェンジとは?
まず前編では「プライベートエクスチェンジとは」についてお話しします。
(※弊社が現時点で調査した内容に基づいてお話しさせていただきます。ご指摘などございましたら、ぜひお願いいたします。)
プライベートエクスチェンジが発展した背景は?
オーディエンスターゲティング、RTBが進む中で、パブリッシャーの中には新たに懸念も生まれてきました。
ひとつが、「広告枠の価格下落の恐れ」です。
アドエクスチェンジでは、パブリッシャーのあるインプレッションに対して、広告主への入札方式を取ることで、配信する広告を決めます。
つまり広告主がいくらと値付けたかがすべてであり、パブリッシャーはその金額に対して何もアプローチをすることができません。
もうひとつの懸念が、「オーディエンスデータの流出」です。
アドネットワークを使ったオーディエンスターゲティングの場合は、自社のオーディエンスデータを外部へ出すことになります。
結果、そのパブリッシャーならではの価値の提供、つまり他社との差別化が難しくなるのではという考えが出てきました。
そしてこの2つの懸念は、「純広告の価格下落」という大きな懸念を生みます。
アドエクスチェンジにおいて低価格での広告配信が可能となり、また、オーディエンスデータの差別化がなくなってしまえば、そのパブリッシャーの広告価値は下がり、結果として純広告の価格下落へとその余波が広がります。
大規模なパブリッシャーであればあるほど純広告のブランディングは重要であり、この価値の下落は食い止めなければなりません。
こうした広告の収益性と価値の低下を恐れたパブリッシャーの間で取り入れられ始めたのが、「プライベートエクスチェンジ」です。
プライベートエクスチェンジとは?
プライベートエクスチェンジとは:
パブリッシャーの特定枠において、入札者を限定する仕組み。
つまり、パブリッシャーが限定した広告主のみのクローズドマーケットで、パブリッシャー自身が、どのように広告枠を販売するのかを完全にコントロールできるのです。
多くの場合においては、RTBのプラットフォームが利用され、パブリッシャー側で最低価格(フロアプライス)を決めることができます。
パブリッシャー、広告主、それぞれのメリットは?
プライベートエクスチェンジが生まれたのには、パブリッシャー自身が、低迷する広告収入を自分たちの手で脱却しようとした背景がありました。
しかし、そのメリットはパブリッシャー側にしかないということではありません。
広告主側にもそのメリットはあります。
パブリッシャーのメリット
広告の収益性、質の向上
RTBの仕組みを利用しながらも広告主を限定することができ、さらに最低価格を定められるため、掲載する広告の質・価格共に一定のコントロールができる。
結果として、広告枠の価値を高め続けることができる。
オーディエンスデータの価値向上
アドネットワークにデータを渡さず、自社のみでデータを持つことで、オーディエンスデータは差別化、ブランド化される。
広告主のメリット
透明性
予め掲載先を把握することができるので、意図しない掲載先に広告が掲載されてしまったということがない。
より主動的な広告配信が可能
掲載先を絞った上で、ターゲットに対して広告配信することができる。
またその広告配信も、1日だけ配信する、特定のクッキーに継続的に特定のクリエイティブを出す等、自分たちで配信管理することができる。
(純広告のような露出先を担保しながらも、DSPにおけるRTBのような、広告主が主動の広告配信が可能)
以上、プライベートエクスチェンジの成り立ちと概要、そしてパブリッシャー/広告主のメリットについてまとめてみましたが、いかがでしたか?
後半は実際にアメリカではどんな動きがあるのか、見ていきたいと思います。
楽しみにしていてくださいね!
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