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「単行本が売れること」をゴールとした『ニコニコ漫画』 作り手からも喜ばれるサポート体制や独自機能とは?

アプリソリューション本部コンサルタントのはなしーこと花島です!

今回はコミックアプリ『ニコニコ漫画』を運営する株式会社トリスタの平田さまにインタビューいたしました。
多くのアプリが乱立するコミック業界で、『ニコニコ漫画』と競合との差別化、未課金ユーザーの広告以外での収益化、課金転換するための施策についてもお伺いいたしました!

ニコニコ漫画とは……

無料で雑誌・Webの人気マンガや未来のヒット作が読めるコミックアプリです。少年、青年、少女、4コマなど、幅広いジャンルの作品が毎日更新、その数は国内最大級!その日、その時の気分に合わせてお気に入りの作品を見つけることができます。
ビューワーは縦スクロール形式、見開きページでは、まるで紙媒体のような迫力を味わえます。さらに『ニコニコ漫画』ならではの流れるコメント機能でコメントに参加したりコマごとのコメントを読んだり……。
楽しみ方も盛りだくさんのアプリです!

ダウンロードはこちらから

お話を伺ったのは……

株式会社トリスタ
サービス企画部 第一企画セクション
平田惣祐氏

株式会社トリスタ
サービス企画部 第一企画セクション
平田惣祐氏

『ニコニコ漫画』アプリとトリスタ社について

ーー御社と担当者さま(平田さん)の自己紹介をお願いします

平田さん:株式会社トリスタで『ニコニコ漫画』の企画運営担当をしております、平田と申します。
以前はマンガ制作アシスタント業務、アニメ制作、サイトディレクターを経て、現在の企画運営担当に至ります。

ーートリスタという会社について教えて下さい

平田さん:株式会社トリスタは「本との出会いを大切に」をミッションステートメントに、ユーザーさんには本の魅力を伝え、出版社さんには書籍のプロモーションの場を提供する企業です。
『ニコニコ漫画』と『読書メーター(iOS/Android)』というサービスを運営しており、現在開催中の次にくるマンガ大賞』というマンガ賞の運営にも携わっております。

ーーー『次にくるマンガ大賞』とは?

次にくるマンガ大賞』は(雑誌の)ダ・ヴィンチさんと共同で取り組んでいる事業で、ユーザー参加型のマンガ大賞です。「次にくる!」と予想するマンガをユーザーから推薦(エントリー)してもらい、委員会がその中からエントリー作品を選出、改めて投票してもらって大賞を決めます。「コミックス部門」と「Web漫画部門」の2部門あります。2020年度の投票はすでに締め切り、8月19日(水)ニコニコ生放送で結果発表予定です。

ーー過去の受賞作品の中で特に話題になった作品を教えてください

平田さん:昨年の「Webマンガ部門」で第1位だった『SPY×FAMILY(少年ジャンプ+)』は大きく発行部数が伸びたと聞いています。他の漫画賞でも上位に食い込むなど非常に盛り上がったタイトルだと思います。

SPY×FAMILY
SPY×FAMILY

その他には、『週刊ヤングジャンプ』で連載されている『かぐや様は告らせたい〜天才たちの恋愛頭脳戦〜』も2017年に「コミックス部門」で大賞を受賞し、アニメ化もされました。まさに「次にきたマンガ」になったと思います。

かぐや様は告らせたい〜天才たちの恋愛頭脳戦〜
かぐや様は告らせたい〜天才たちの恋愛頭脳戦〜

ーー今年のご自身の一押し作品を教えてください

平田さん:今年ノミネート作品の中では「コミックス部門」で『夏目アラタの結婚』という作品です。自分も購読していたので、ノミネートは嬉しかったです。

夏目アラタの結婚
夏目アラタの結婚

ーー『ニコニコ漫画』アプリについてご説明をお願いします

平田さま:『ニコニコ漫画』はユーザー参加型のWebマンガ連載プラットフォームです。
2010年に漫画の投稿も可能なWebサービス『ニコニコ静画(マンガ)』がリリースし、2015年に閲覧に特化したスマートフォン向けアプリをリリースしました。

ーー『ニコニコ漫画』から火が着いたヒット作!をご紹介ください

平田さま:最近だと、『宇崎ちゃんは遊びたい!』が人気ですね。ちょうど7月からアニメも放送開始になり、ますます注目の作品になっております。

宇崎ちゃんは遊びたい!

アプリ(サービス)に関するデータについて

ーー現在のダウンロード数を教えてください

平田さん: 国内で約700万DL(ダウンロード)です。
2015年のリリース以降、あまり外に向けてのマーケティングはしておらず、『niconico』の中だけでダウンロードを伸ばしてきました。2018年頃からネットワーク広告にも力を入れ、ダウンロード数がさらに大きく伸びました。

ーーユーザー数と起動回数についてはいかがでしょうか?

平田さん:ユーザー数はアプリとWebの合算約250万MAU(国内)です。
「Webサービスからアプリに移行した」というより、アプリで新規ユーザーを取り込むことに成功しました。アプリの方がユーザーの年齢層が10歳くらい若いのが特徴です。
起動回数1回につき「4エピソードくらい読んで閉じる」を1日4回くらい繰り返しているようなイメージを持っています。

ーーユーザーあたりの一ヶ月あたりの利用回数はどのぐらいですか?

平田さん:週6~7日サービスを利用する High Active User が半数を占めます。
アクティブなユーザーが多いのは、作品数が非常に多いからだと思います。現時点で公開している作品は、出版社もオリジナルも含めて2万4,000作品ほど(2020年7月現在)、月に更新のあるアクティブな作品が出版社さんだけでも1,300作品ほどあります。

ーーユーザー層に特徴はありますか?

平田さん:男女比率は8:2で、男女ともに10代後半~30代前半が中心です。
異世界作品やラブコメ作品、少しエッチな作品が非常に人気で、男性ユーザーが多い要因になっているかと思います。

他社アプリとの差別化について

ーー競合他社との差別化、人気の秘訣を教えてください

平田さん:マンガ連載サービスの中で、ユーザー投稿の作品に加え、90を超える編集部さんに作品を投稿していただき、非常に多くの魅力的な作品が集まっていることだと考えています。
新しい作品を楽しみたい読者が多く、多くの読者に読んでもらいたいというクリエイターさんや編集部さんのニーズとマッチしている事が考えられます。

ーー1日に更新される新しい作品数はどのくらいでしょうか?

平田さん:日によりますが、例えば今日は現時点で125作品ほどです。多い日は150作品くらいになるかなと思います。

ーー『ニコニコ漫画』の特徴である「流れるコメント」について教えてください

平田さん:元々ニコニコの文化として、「ライブ感」や、友達と一緒に読んでいるような「読書体験の共有」をイメージして実装しています。
この機能では作品に対してではなく「コマ」に対してコメントが付けられるようになっていますコマに対してこのようなリアクションがもらえるのは作家さんや編集部さんにとって嬉しいことのようで、編集部さんでも「いかにコメントでツッコミがくるか」を考えて作品を作っていることもあるようです。

マンガのコマにコメントが流れる様子
マンガのコマにコメントが流れる様子

ーー縦スクロールだと見開き表示は難しいでは?と思うのですが工夫を教えてください

平田さん:見開きは、漫画家さんが特に気持ちを入れて描いている原稿です。スマートフォンでいかに上手く見せられるのか?を試行錯誤し、見開きページまでスクロールすると自動でスライドして見開きが楽しめるような UI になりました。

ーー『ニコニコ漫画』アプリでヒットしやすいマンガというのはありますか?

平田さん:男性ユーザーが多いので、『ニコニコ漫画』ユーザーが好む作品の傾向というのは、あるにはあります。
しかし、我々のゴールは、作品の認知が広まって単行本や電子書籍が売れることです。そういうこともあって個人的にはクリエイターが『ニコニコ漫画』内でのヒットを目指して作品を制作する必要はないと考えています。

未課金ユーザーの収益化/課金転換について

ーー『ニコニコ漫画』では未課金ユーザーの収益化/課金転換には何が必要と考えていますか?

平田さん:いくつかマネタイズの方法は考えられると思うのですが、「マンガを読むサービス」という点を大事にしたいため、できるだけ多くの作品を読んでもらい、「課金してでも読みたい」と思う作品に出会ってもらうことを突き詰めていきたいです。
ただし、現在、非常に多くの作品が連載されており、ユーザー自身で好みの作品を見つけるのが困難になっている印象です。そこの手助けとなるアプローチを行っていきたいと考えています。

ユーザー数/ユーザー継続率を伸ばすための施策について

ーーユーザー継続率を伸ばすための施策でもっとも重要視している指標はありますか?

平田さん:ユーザーがお気に入りに登録している作品数です。
新連載が開始したタイミングでお気に入りが増えるという傾向はありますが、そもそもユーザーが読みたいと思える作品がないとサービスに訪れてくれないと思います。
サービスに訪れてくれ「連載を追いたい」と思える作品(=お気に入り登録する作品)にたくさん出会ってもらうことで継続率に繋がるので、お気に入り登録数をいかに増やせるかというのが重要だと考えています。
今後はユーザー単位の個別のマッチングやレコメンドをうまくできたらと思っています。

ーープロモーションの活用についてはいかがですか?

平田さん:一番獲得効果が良かったアドネットワーク中心に出稿をしています。Twitter や Facebook にも出稿しましたが、アドネットワークの方が獲得単価が安定し、リテンションも一番良かったです。

ーー実際の CPI を教えてください

平田さん:現状はCPI 200円くらいで獲得できています。継続率は15日間で10%くらいを目指しており、実績もだいぶ近づいてきています。

マネタイズの大方針/変遷

ーーマネタイズの大方針がありましたら教えてください

平田さん:プラットフォームで儲けていきたい!という感じではないですが、現在は単話課金の効果がいいので、注力したいと考えています。

ーーマネタイズ開始時期や開始のきっかけは何だったのでしょうか?

平田さん:大きく変わったのは分社化した2018年ごろです。
今までドワンゴ全体で決定していたものが分社化によりスピード感を持って意思決定できるようになり、(マネタイズなども)始めました。

ーー課金導入までのハードルはありましたか?どう解決したのでしょうか?

平田さん:もともとサービスの主軸はプロモーションです。ユーザーにマンガを読んでもらうことでの「タッチポイントの創出」が目的です。
ところが課金を目的にマンガを配信してしまうと、いままで読んでくれていたユーザーさんが減ってプロモーション効果が薄れてしまう……といったことを招くことになってしまい、本末転倒です。
そこで、プロモーション効果を落とさない課金の手段を実装することが方針となりました。
その中で、かねてよりユーザーさんからの要望が高かった「お金を払ってでも非公開のマンガを読みたい」「 1・2話読んで(気に入ったら)最新話まで一気に読み進めたい」といった声にこたえるべく、単話課金を導入しました。

ーーいままで試されたマネタイズの種類を教えてください

平田さん:話課金・ギフト・ネットワーク広告です。

話課金(1話ごとに課金する導線)

非公開になっている作品のみに実装しています。担当編集者さんと相談して無料公開と課金のグラデーションをつけ、うまくボリュームも持たせつつ、無料のラインを切ることを意識しています。

ギフト

作品読了後にユーザーはニコニコ漫画コインを消費してギフトを贈ることができます。ギフトは作者の「クリエイター奨励スコア」に加算され、創作活動の手助けに繋がります。

ネットワーク広告

トップ画面にネイティブ広告や、レクタングル(320×250サイズ)バナー、注目作品やランキングにフッターオーバーレイ、ビューワーの作品読み終わりにレクタングルを導入しています。
もっとも売り上げ割合が多いのはビューワーのレクタングル、その次にフッターオーバーレイです。

fluctワンポイントアドバイス!

『ニコニコ漫画』では他施策との兼ね合いのためご導入されておりませんが、他コミックアプリ様ではフッターオーバーレイをビューワーに入れられることで視認率を上げ広告単価が高まったり、話課金の前にワンクッションとして「動画リワード広告」を入れられている事例もございます。どちらの実装も収益性が高くおすすめです!(comico様の事例

ーーマネタイズについて課題に感じていることはありますでしょうか?

平田さま:無料で読めるマンガアプリでやってきたので、UI的にもそういった導線になっています。無料作品に対して課金作品の割合が少なく、ユーザーも無料でマンガを読めると思って入って来るので、マネタイズが少し難しいと感じています。今後UIの改善なども視野に入れて検討していきたいです。

今後の展望と最後に一言

ーー今後の展望を教えてください

平田さま:これからもユーザーさんに「本との出会い」をサポートする機能・サービスをリリースしていきたいと考えています。

ーー最後に一言お願いします!

株式会社トリスタは「本との出会いを大切に」をミッションステートメント掲げ、『ニコニコ漫画』・『読書メーター』の運営しています。
また、アプリやサービスのの運営にとどまらず、業界全体を盛り上げていきたいと考えています。この記事で初めて知ったという方は、ぜひ利用してみていただけますと幸いです。
トリスタのコーポレートサイトでは、開発ブログ・トリスタinsideも公開中です!
トリスタでは一緒に働ける仲間を募集しています!本が好きな方のご応募をお待ちしております!(株式会社トリスタ-採用情報


ありがとうございます!あくまで「作家さんや出版社の単行本が売れること」を目的として「新たな作品のタッチポイント』の想像を目指し、ミッションステートメントの通り「本との出会い」をアシストしている『ニコニコ漫画』。
多くのユーザー、そして出版社からも愛される秘密がたくさんお伺いできました。
気になった方はアプリのダウンロード&Webでもチェックしてみてください!

アプリ『ニコニコ漫画』ダウンロードはこちらから

広告在庫は市場全体の配信量が増えないと向上しにくく、コミックアプリ全体の在庫量を増やし活性化することがコミックアプリ全体を盛り上げることに繋がると fluct は考えております。それにより現在積極的にコミックアプリにフォーカスした情報を発信しております!

ご興味を持たれました方は fluct までぜひお気軽にお問い合わせください!

この記事を書いた人

花島 瑞希

花島 瑞希

fluctアプリソリューション本部コンサルタント。webメディアのリクルーティングチームで2年勤めアプリチームへ異動。webでもアプリでもマネタイズにお困りの際はお気軽にご相談ください!趣味は脱出ゲーム。お問い合わせはこちらまで → mizuki_hanashima@voyagegroup.com