アプリソリューション本部コンサルタントのはなしーこと花島です!
fluctはメディエーションツールを利用しているアプリ運営事業者のみなさんへメディエーションのパフォーマンス向上が期待できるアダプター『Bid Lift』をリリースいたしました。
今回は『Bid Lift』の特長と設定方法についてご紹介します。
・従来のウォーターフォールにリアルタイムオークションを取り入れられる
・メディエーションツールのパフォーマンス向上が可能
・コード1行でSDK追加
・1SDKで国内最大級のデマンド数のRTB配信を実現
・両OS共にバナー・動画リワード・動画インタースティシャルフォーマットに対応
メディエーションの課題点とは?
①過去実績による配信機会損失の損失
通常メディエーション内の配信では、前日実績あるいは手動入力の過去実績を元にウォーターフォールが組まれます。
SSPではDSPによるリアルタイムオークション(RTB)が可能で、RTBによりユーザーにマッチした高単価な案件が配信されますが、従来の配信では平均値化された実績を元に配信権利が渡されるため、RTBが本来のパフォーマンスを発揮することができません。
また、1impあたりでのオークションが行えないため、収益機会を損失、リアルタイムでオークションを行うメディエーションツール側のデマンドに比べオークションで勝ち残ることが難しくなります。
メディエーション内に他デマンドを追加していない場合、広告主側ができるだけ安価で買い付けるためのロジックによりCPMが低下しやすい状況になってしまうのです。
②多段ウォータフォールによって起こるレイテンシー
複数のアドネットワークをウォータフォールで配信する場合、通信を複数行うため、レイテンシーが起こる可能性があります。
例えばメディエーション内に10社のアドネットワークの追加を行い、一番最後の事業社まで配信権が回ってきた場合、広告が表示されるまで体感で5〜10秒ほどのタイムラグが発生する可能性があるのです。
上記の2点の課題を解決するため『Bid Lift』を開発しました。
『Bid Lift』は課題をどう解決するのか?
①「本来のReal Time Bidding」によって機会損失を防ぐ
『Bid Lift』はfluct RTB(Real Time Bidding)機能を用いて、より高単価で、ユーザーにマッチした案件を配信できます。
従来の過去実績ではなく、リクエストごとのリアルタイムCPMで配信し、1impごとにオークションを開催、正しい価格での配信が可能となって、パフォーマンス向上を目指すことができます。
fluctではRTBに参加できるDSPの接続数はFluctSDK1つで動画フォーマット16デマンド、バナー14デマンド(2020年7月現在)と国内最多の案件配信が可能です。※接続先については今後も積極的に追加予定です!
デマンド一覧(一部抜粋)※2020年8月時点
②最小限の通信回数で「レイテンシー」を解決
『Bid Lift』は単純な多段ウォーターフォールとは異なり、リクエストごとに1回の通信のみを行うため、レイテンシーが起こりにくい仕組みです。
RTBではデマンドの追加数に関わらず、一斉にオークションの呼びかけを行うので、配信の確認までにかかる時間は最小限になります。
『Bid Lift』のパフォーマンスは?
平均実績CPM:通常アドネットワークのCPM1.5〜3倍。
媒体によっては動画リワードで、1impあたり最大CPM10,000〜40,000円(≒1視聴10〜40円)を超える実績も!
※CPMについてはLine itemやフィルレートによって変化します
※Line itemの最適な設定についてはfluctからご案内させていただいております
『Bid Lift』を導入するには?
今回は弊社SDKエンジニアの小菅(通称こすさん)に『Bid Lift』実装について詳しく教えてもらいました!元々アプリディベロッパーとして開発や広告SDK実装に関わっていた経験から、ディベロッパー目線で快適な広告SDKの開発を進めているエンジニアです!

こすさん!『Bid Lift』を導入してみたいのですが何をどうすればいいのかわかりません。
簡単……!とはいっても時間がかかるのがSDK導入あるあるですよね……?

大丈夫です!『Bid Lift』なら実装面は新規導入はCocoaPodsをお使いであれば「ソースコード1行の追加」CocoaPodsをお使いでない場合やCocoaPodsを使えないAndroidでも、「GitHubからソースコードをダウンロードしてドラッグ&ドロップ」で完了です!
CocoaPodsとは?
iOS/Mac向けのライブラリ管理ツールで外部ライブラリ(Pod)を利用する際にプロジェクトに自動で必要なライブラリのダウンロードからバージョンの管理まで行う便利なツールです。

すごい!本当に簡単です!!
ちなみにすでにFluctSDKを導入してるよ!という場合はどうしたらいいですか?

すでにFluctSDKを利用中なら「FluctSDKとアダプタのアップデート」だけでOKです!
ドキュメントはこちら!SDK導入については「スタートガイド」をご覧ください!
※対応バージョンについてはリリースノートをご覧ください

『Bid Lift』もFlustSDKも同じように見えますが……通常のfluctSSPのSDKメディエーション配信時と『Bid Lift』の時の実装って何が違うんですか?

バナーの場合は両者同じ、動画フォーマットの場合、各アドネットワークのSDKの追加が必要か否かで変わってきます。
配信構成の違いはこんな感じのイメージです!
- Bid Lift配信: FluctSDK + Mediation Platform用のアダプタ
- fluctSSPのSDKメディエーション配信: FluctSDK + 各ADNWのSDK + 各ADNW用のアダプター

なるほど!『Bid Lift』もFluctSDKも配信するのはDSPだから同じSDKなんですね!
AdMobとMoPubでのBid Lift実装・設定について
「Bid Lift」のAdMobおよびMoPubでの実装と設定方法については、下記リンクの解説ページにてご確認ください。
まとめ
『Bid Lift』はすでに多くのコミック・ゲームアプリなどでご導入いただき、実績を伸ばしております。
fluctでは通常のfluct SSPの配信ももちろんですが、『Bid Lift』により1impあたりの価値を正しく把握し、更に枠全体のパフォーマンスの最大化を目指しております。
AdMobに関しては、fluctはGCPPと呼ばれるGoogle社公認パートナープログラムに参加しており、開発・運用・ポリシー面でのサポートも可能です。
ご興味がございましたらお気軽にfluctまでお問い合わせください!
“メディエーションツールのパフォーマンス向上に『Bid Lift』が有効な2つの理由、最短1分の導入方法とは?” への0件のフィードバック